株式会社弘法のブログ
「直貼りは塗装ができないって言われた!」
「塗装ができないって本当なの?」
と疑問を抱いている方!
結論を言えば、100%塗装ができないわけではありません。
場合によっては、メンテナンス方法として塗装を選んだ方がお得なこともあります。
この記事では「直貼りサイディングの塗装などのメンテナンス」についてお伝えしていきますので、メンテナンスを検討中の方は、是非参考にしてみてください。
直貼りサイディング外壁への塗装はできます
直貼りサイディング外壁への塗装はできます。
しかし、次のような症状がある場合には、塗装はおすすめできません。
①剥がれや欠損 ②雨漏りが発生している ③外壁・木材の腐食 |
費用を安く済ませようと、無理に塗装をした場合、塗膜の剥がれや割れなどのトラブルが起きる恐れがあります。
塗装工事を無駄にしないように、事前に外壁の症状を細かくチェックしましょう。
塗装ができない症状①剥がれや欠損
直貼りサイディングに「剥がれや欠損」がある場合は、塗装によるメンテナンスは選択できません。
軽いひび割れであれば、補修をした後で塗装が可能です。
しかし、剥がれや欠損が多くある状態では、外壁自体の劣化が進んでいるため、塗装をしても症状が再発する恐れがあります。
塗装をする前に、プロに点検を依頼し、塗装をしてもよい状況であるかを確認してもらいましょう。
塗装ができない症状②雨漏りが発生している
外壁からの雨漏りが発生している場合は、張り替えをする必要があります。
塗装をしただけでは、雨漏りの修繕はできません。
外壁の張り替えと共に、下記の部材の交換・補強が必要です。
・木材 ・合板 ・防水シート |
また、塗装だけでなく、カバー工法についても雨漏りが発生している場合は、選択できません。
室内の天井や壁にシミがあったり、冬以外に窓に水滴がついていたりするなど、雨漏りと疑われる症状がある場合は、塗装前に点検をしてもらいましょう。
塗装ができない症状③外壁・木材の腐食
直貼りサイディングは、防水シートの上に直接施工するため、湿気がたまり、外壁や木材が腐ってしまうことがあります。
腐食した部分を、塗装で補修することはできません。
あくまで塗装は「美観を取り戻すこと」と「外壁材を保護すること」が目的なので、腐食した部分がある場合は、塗装以外のメンテナンスが必要です。
ー腐食が進むと?ー
腐食が進めば、シロアリによる被害が出る可能性が高まるので、建物が弱くなってしまいます。
大規模な修繕工事が必要になる前に、塗装ではないメンテナンスをおこないましょう。
直貼りサイディング外壁のメンテナンスの注意点
塗装や張り替えなどのメンテナンスを検討する際は、次の3つに注意しましょう。
①必ず張り替えが必要なわけではない ②透湿性塗料を使えばいいはNG ③保証の対象になるか確認する |
現在の主流である「通気工法」とはメンテナンスの際の考え方や注意すべき点が異なります。
上記の3つを確認した上で、プロと相談していってくださいね。
直貼りサイディング外壁のメンテナンス①必ず張り替えが必要なわけではない
直貼りサイディング外壁は「必ず張り替えが必要」なわけではありません。
既存の上に、ガルバリウム鋼板などの外壁材を重ねて施工する「カバー工法」も選択できます。
カバー工法のメリットは、次の2点です。直貼りサイディング外壁は「必ず張り替えが必要」なわけではありません。
1)張り替えよりも費用が安い 2)工期を短縮できる |
張り替えという選択肢だけではないので、外壁の状態や予算などを考えながら、プロと相談して決めていきましょう。
直貼りサイディング外壁のメンテナンス②透湿性塗料を使えばいいはNG
塗装業者の中には「湿気を通しやすい透湿性塗料を使えば、直貼りでも塗装できます」とだけ説明をして、塗装作業を進めてしまう業者がいるようです。
しかし、透湿性塗料を使えば全ての直貼り外壁に塗装ができるわけではありません。
これまでお伝えしてきたように、
・築年数 ・外壁の劣化状態(ひび割れや剥がれ等) ・雨漏りの有無 |
などの項目を細かくチェックした上で、塗装ができるかを判断する必要があります。
湿気を通しやすい透湿性塗料を使ったとしても、外壁の状態が悪かったり、雨漏りが起きていたりしたのでは、塗膜に膨れや剥がれが発生してしまうでしょう。
トラブルが起きないよう、塗装をするリスクや外壁の状態などを、丁寧に説明してくれる優良業者に工事を依頼してください。
直貼りサイディング外壁のメンテナンス③保証の対象になるか確認する
直貼りサイディング外壁への塗装は「保証の対象外」となることがあるため、事前に確認しておきましょう。
現在主流で施工されている「通気工法」と比べて、塗膜の剥がれや割れなどが起こりやすいことで、品質を保証できない工事と定めている業者が多いです。
塗装工事における保証は、次のようなものがあります。
・自社施工保証(◯◯年の間に瑕疵(ミス)によるトラブルが発生したら、無償で対応する等) ・瑕疵担保保険(施工業者が倒産した後に瑕疵(ミス)によるトラブルが発生した場合に、施工業者に代わって修繕をしてくれる) ・塗料メーカー保証(塗料の品質を◯◯年保証するというもの) |
特に「自社施工保証」については、塗装業者ごとに「対象となる工事」が異なるので、依頼する前に確認しておくことが大切です。
直貼り工法と通気工法の違い
直貼り工法と通気工法のそれぞれの特徴は、次の通りです。
直貼り工法 | ・下地材→防水シート→外壁材と、防水シートの上に直接貼る方法 ・湿気を逃す隙間がないため、湿気がたまる ・カビや腐食が発生しやすい ・外壁の劣化が進みやすい |
通気工法 | ・防水シートと外壁材の間に、湿気を逃す隙間をつくる方法 ・外壁の内側に湿気がたまらないため、カビや腐食が起きにくい ・現在の主流はこちら |
外壁と基礎の間にある「水切り」という部品の隙間に、薄い定規を差し込んでみましょう。
外壁の厚みが2cm以上あれば「通気工法」で施工されている可能性が高く、1cm程度であれば「直貼り工法」である可能性が高いです。
もし直貼り工法であるのなら、塗装をする前に、必ずプロに相談しましょう。
2000年の品確法で通気工法へ切り替わった
2000年以前は「直貼り」で外壁が施工されていましたが、品確法が施工されてから通気工法に切り替わっています。
品確法というのは、簡単にいうと「長く使えるように施工してくださいね」という法律です。
住宅においても「劣化やトラブルなどが起こらないような方法」で外壁などを施工しなければならないと法律で決まったことで、あらゆる部分で施工方法が変わりました。
そのため、2000年より後に施工された外壁では、基本的に「通気工法」が採用されています。
一方、2000年より前に施工された外壁である場合は、直貼りである可能性があるので、塗装をする前に一度プロに相談して確認してもらった方が良いでしょう。
直貼りサイディング外壁の塗装は当店にご相談ください
直貼りサイディング外壁への塗装は「絶対にできない」というわけではありません。
外壁に剥がれや欠損などの劣化症状がなく、健康である場合は、塗装でメンテナンスをしていった方が安く済むことがあります。
・築年数 ・雨漏りの有無 ・外壁の劣化状況 |
これらを細かく確認する必要があります。
当店では無料で「外壁点検」と「お見積り」を実施していますので、直貼りサイディングの塗装を検討中なら、気軽にご相談ください。
屋根・外壁塗装を検討中の方!
「塗装できない屋根・外壁があること」をご存じですか?
優良な塗装業者であれば、塗装できない屋根・外壁に関して知識があるため、塗装以外のメンテナンス方法を提案してくれます。
しかし、中には知識がなく利益だけを求める「悪徳業者」もいるので注意が必要です。
「塗装をするんじゃなかった!」と失敗してしまう前に『どのような屋根・外壁が塗装できないのか』を一緒に学んでいきましょう。
塗装できない屋根は3つ
最初に「塗装できない屋根」や、塗装の際に注意が必要な屋根についてお伝えしていきます。
大きく分けて3つです。
①2000年前後に製造されたもの ②劣化が重症・広範囲で発生している ③日本瓦(塗装が必要ない) |
家を建てた時の図面や見積書を確認して、屋根材の種類を確認してみましょう。
上記の屋根材に当てはまるのなら、塗装の検討は一度ストップしてください。
塗装できない屋根①2000年前後に製造されたもの
2000年前後に製造されたものは「耐久性」が低く、2022年時点で寿命を過ぎている可能性があります。
近い将来に葺き替えやカバー工法が必要になるケースが多いため、塗装はおすすめしません。
メーカー | 商品名 |
---|---|
ニチハ | ・パミール |
松下電工(現:パナソニック) | ・レサス ・エコシンプル ・シルバス ・シンフォニー |
クボタ(現:ケイミュー) | ・コロニアルNEO ・セイバリーNEO ・グリシェイドNEO ・グリシェイドグラッサ |
具体的なメーカーや商品名は、上記の通りです。
建築した際の図面や見積書を確認してみると、メーカーや商品名が記載されているので確認してみましょう。
中には、図面や見積書に記載のある屋根とは、違うものが施工されているケースもあるので、図面などを用意した上で、プロに確認してもらうのがおすすめです。
2000年前後はアスベストが使われなくなった時期
アスベストは、健康被害が確認されたことで、現在では使われなくなったものです。
しかし、1990年前半までは屋根の「耐久性を高める目的」で使われていました。
1990年後半になるとアスベストの使用が中止されたため、耐久性が低い屋根が製造されるようになってしまったのです。
そのため、2000年前後に製造された屋根を使っている場合、寿命が15年程度であることが多く「2022年現在の時点ですでに寿命を迎えている可能性が高い」ということになります。
塗装には耐久性を高める効果はありません。
プロに「使用している屋根」や「屋根の劣化状態」を細かくチェックしてもらい、適切な方法を選択しましょう。
塗装できない屋根②劣化が重症・広範囲で発生している
屋根に重症である劣化があり、広範囲で発生しているのなら塗装はおすすめできません。
塗装ができないような劣化症状は下記の通りです。
・ひび割れ ・剥がれ ・欠損 ・サビ |
上記の劣化症状が軽症である場合は、部分補修をした後に塗装ができます。
しかし、重症であり、広範囲で発生している場合は、塗装をした後に同様の症状が再発する可能性が高いです。
塗装で対応できない症状は、葺き替えやカバー工法が必要になります。
何度もメンテナンスをするということは、それだけ「費用」もかかってしまうので、塗装をする前にしっかり屋根を点検してもらいましょう。
塗装できない屋根③日本瓦(塗装が必要ない)
日本瓦は、基本的に塗装によるメンテナンスが必要ありません。
表面に釉薬をつけて高温で焼き上げているので、耐久年数が長く50〜60年もつ瓦です。
釉薬がガラス質となって瓦を守り、いつまでも綺麗な状態を保つことができています。
屋根に塗装をするのは「屋根自体を守る目的」があるので、日本瓦の場合、塗膜の代わりになる釉薬があるので、塗装の必要がないのです。
瓦以外の漆喰や防水シートのメンテナンスは必要になるので、定期的に点検を行い、塗装以外のメンテナンスをしましょう。
セメント瓦、モニエル瓦は塗装必須
セメント瓦やモニエル瓦は、日本瓦とは違い「塗装が必要」です。
セメント瓦 | ・表面に防水塗装がされている ・10年に1回は再塗装が必要 |
モニエル瓦 | ・着色のために塗装がされている ・表面の”スラリー層”を除去してから再塗装する必要がある |
日本瓦とは違い、どちらも現在は生産されない状況にあるため、瓦の交換が難しいです。
既存の瓦を活かしたメンテナンス・リフォームは塗装や漆喰の補修などに限られます。
全体的に割れなどの劣化がある場合は「葺き替え」が必要です。
塗装できない外壁は3つ
塗装ができない外壁や、塗装する際に注意が必要な外壁は次の3つです。
①ジョリパット ②直貼り工法 ③劣化が重症・広範囲で発生している |
使用する塗料に注意しなければならない外壁もあります。
塗装のプロに外壁を点検してもらった上で、使用する塗料やメンテナンス方法について検討していきましょう。
塗装できない外壁①ジョリパット
ジョリパットは、独特の凹凸が魅力の「アイカ工業」で販売されている外壁材です。
塗装自体ができないわけではないですが、次のことに気をつけましょう。
・透湿性の高い塗料を選ぶ ・ジョリパット専用塗料を選択肢に入れる |
ジョリパットは「壁自体が呼吸をする」ため、弾性塗料などの湿気を通しにくい塗料では「膨れ」や「早期剥離(剥がれ)」が起きる可能性が高いです。
ひび割れがあるサイディングへの塗装で採用される弾性塗料でも、ジョリパットには向きません。
他の外壁とは違う特徴があることを頭に入れて、ジョリパット専用塗料などの適した塗料を選択しましょう。
塗装できない外壁②直貼り工法
外壁が「直貼り工法」で施工されている場合は、塗装はおすすめできません。
100%塗装ができないわけではないですが、塗装の際はいくつか注意するべきことがあります。
直貼り工法とは? | ・下地合板の上に防水シートを張り、その上に直接サイディングを施工する方法 ・2000年4月に施行された「品確法」をきっかけに通気工法に切り替わった |
直貼り工法の弱点 | ・湿気を逃す「隙間」がない ・腐食やカビの発生がしやすい ・外壁の劣化(割れや剥がれ)が進む |
外壁の内側に湿気がたまるため「塗膜の膨れ」や「外壁の劣化による割れや剥がれ」を起こしやすいです。
塗装をしても、10年も経たないうちに張り替えやカバー工法が必要になることもあります。
直貼りへの塗装は「保証対象外」となることも多いことから、補修を自分の費用で行わなければいけません。
どうしても塗装を選択したいという場合は、信頼できる優良塗装業者としっかり打ち合わせをした上で進めていきましょう。
塗装できない外壁③劣化が重症・広範囲で発生している
外壁に次のような劣化症状はありませんか?
・ひび割れ ・剥がれ ・欠損 |
塗装で補修ができる軽症なものであればいいのですが、広範囲で症状があったり、ひび割れが大きい・深いなど重症であったりする場合は、塗装はおすすめできません。
塗装の目的は「美観を取り戻すこと」と「外壁材を保護すること」です。
耐久性を戻すことや深いひび割れの修繕の役割はないので、張り替えなどのメンテナンスを検討しましょう。
塗装をする前に「塗装できない屋根・外壁」を確認しましょう
塗装できない屋根・外壁であるかを確認するには、建築図面や見積書の他に「現状の状態」をチェックする必要があります。
本来は塗装できる屋根・外壁であっても、ひび割れや剥がれの状態が重症・広範囲であった場合は、塗装はおすすめできません。
当店では「無料点検」を実施していますので、小田原市にお住まいの方は、お気軽にご相談ください。
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