外壁塗装専門店しろまるペイントの小話
兵庫県姫路市の外壁塗装専門店のしろまるペイントが今まで学んできた外壁塗装・屋根塗装の知識をちょっとだけお教えします。業者や塗料選びの参考にしていただければと思います。
こんにちは!
外壁塗装工事をしていて、お客様から最近よく聞かれるのが「シリコンの塗料やフッ素塗料とかあるけどどれがいいの?」ということです。確かに最近の方はネットなどでしっかり勉強をされるので外壁塗装をするならいい塗料でしたいと考えていると思います。今は、外壁塗装の一括見積サイトなどを活用して複数業者から見積もりを取り、見積を眺めながらどの塗料でするのがいいかなー、同じ塗料なら安いところがいいよねーと思うのはわかります。確かに同じ工事をするのであれば安い方がいいですよね。ただ、外壁塗装を塗料で選ぶのはあまりお勧めしません。例えば電化製品や車みたいに工場で完成され、完成品としてチェックをされた物を買うのであれば手に入る製品は同じものなのでできるだけ安いところで選ぶ方が良いと思います。でも外壁塗装は職人が手仕事で塗料を塗るサービスです。似ている業種だと飲食業のようなものですかね。どっちの塗料がいいか?というのはナポリタンとカルボナーラどっちにすると言っているのと同じです。こっちのお店の方がナポリタンは安い、カルボナーラ食べるならあっちの店と値段だけで決めますか?味や店の雰囲気が一緒であれば値段だけで決めてもよいですが、お店によって使っている材料や調理法・接客サービスが違うのでまずはお店を決めてから注文しませんか。
外壁塗装も同様です。どの塗料でするのが良いかを悩む前にどの業者がどのような工事をどんな手順でしてくれてどのような違いがあるのかを見て工事を頼む業者を決めてから初めて塗料選びをした方がいいです。しかも家は人生においても最も高い買い物だと思います。そんな大事な家だからこそ塗料や値段の前にきっちりしてくれる業者選びが大事だと思います。
と前書きが長くなりましたが、やっと業者が決まったところでどうやって塗料を選べばよいかをお伝えしたいと思います。
外壁塗装には主に2つの役割があります一つは「美観」もう一つは「保護」です。美観はその名の通り見た目です。色を変えたいや模様を変えたいなど見た目も大事ですね。ただ、最近の見積もり一括サイト業者は見た目を色だけの問題だと考えているところも多いように思います。一般的にシリコンやフッ素と呼ばれて提案される塗料は同じ見た目で成分だけ違う塗料が多いのが現状です。このような塗料は「フラットペイント」「単色塗料」などと呼ばれていてどの見た目もほぼ一緒です。でも実際塗料には砂岩調(砂っぽい塗料)や石材調(御影石のようにできるものも)多彩塗料(様々な色の組み合わせの塗料)と見た目が全然違う塗料もありそれぞれにシリコンやフッ素の塗料があります。見た目だけでなくそれぞれの塗料で性能や特徴、耐久性の考え方も違うので単色しかない光沢がある塗料だけしか紹介しない業者は少し不誠実なんじゃないかと思います。
そして二つ目の保護です。これは外壁塗装をする一番の目的だと思いますが、塗料の耐久性や退色性(色褪せ)だけで考えると、シリコン・フッ素の話になるんですけど、大事なのは外壁塗装をすることで家の外壁の寿命を延ばしてあげることです。そこで重要なのは実は塗料よりも工事内容です。どんなにいい性能がある塗料を使ったとしても、工事の仕方が悪ければその性能は活かせません。具体的に言えば、下地処理(ひび割れ箇所や欠損箇所の補修)メイン塗料を塗る前の下地調整剤の選定、そして塗り方(適正な塗回数や間隔)が大事になってきます。
どっちの塗料が良いかで業者を決めるよりちゃんとした工事をしてくれる事業者を選び理由がここにあります。そしてリフォームの場合は上に塗り重ねる形になるので下に残った基材や塗膜に影響が少ない塗料を選ぶのも一つの方法です。例えば前回書いた遮熱塗料などは、温度上昇を抑えることで下のサイディングが傷むのを防いでくれますし、間に断熱素材を入れることのできる塗料もあります。そのように今回塗る塗料が何年持つかというのが一番気になるところだと思いますが、家のことを考えれば今回塗装をすることで家が何年大丈夫かという視点で選んでもらった方が良いのではないかと思います。おさらいすると、外壁塗装を選ぶコツは
1.業者選び→2.見た目(意匠性)→3.工事方法→4.塗料の性能による基材の影響→5.塗料の耐久性
という順番が最もお家にとって最も良いと方法だと思います。
それでは塗料の耐久性についてです。
一般的に アクリル(4年~7年)→ウレタン(8年~10年)→シリコン(10年~15)→フッ素(15年~20年)→無機(20年~25年)という順番で説明されることが多いのではないでしょうか。確かに同じ種類(同じような成分)の塗料であれば、この順番になることが多いのですが、塗料の劣化(退色)の原因は紫外線によってラジカルというのが発生することで樹脂の結合を破壊することで起きます。そこで最近はラジカル制御型塗料というのも出てきました。これはラジカルを発生しにくくして劣化を遅らせる技術なのですが、主なメーカーのラジカル塗料の樹脂の成分はアクリルであっても12年~17年くらいの耐候性があるといわれています。何と一番ランクが低い成分でシリコンより上の耐候性があるなんてびっくりですね。そう考えると、樹脂の成分でランクが決まるという考え方は「一つのメーカーの同じシリーズの塗料の場合」という風に考えてもらった方が良いと思います。なぜならラジカルを抑制するための方法としてはラジカル制御技術だけでなく、ラジカルが発生する原因の顔料を減らす等いろいろな方法があるからです。つまりそのような説明をする業者は同じような見た目・シリーズの中で耐候性のみで値段を出している事業者ということです。せっかく大事なお家の工事です。値段や耐候性を掛け算したコスパで選ばずしっかりとした業者で家のことを第一に考えて選んでもらいたいと思います。
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こんにちは!
外壁塗装工事をしていて、お客様から最近よく聞かれるのが「遮熱塗料ってどうなの?」ということです。光熱費が上がっているので、少しでもエコを考えると選択肢に入ってくるのだと思います。そこで遮熱塗料について少しお話ししていきたいと思います。
まず、遮熱塗料とは名称の通り、熱を弾く性質(遮熱)のある塗料のことです。特にリフォームではスレート屋根の塗料としてよく選択されます。遮熱塗料をスレート屋根に塗るだけで表面温度が10度~20度ほど下がるので、特に夏場では屋根の下の部屋などは数度下がる効果が期待されます。実際に施工させていただいたお宅では、「夏にエアコン温度を下げれたからよかった」「2階に上がるとモヤっとしたのが解消した」というお言葉をいただくこともあります。
そんな効果抜群の遮熱塗料ですが、どうやって熱を遮断しているのでしょうか?実は温度が上がる原因は太陽光に含まれる「赤外線」です。最近は遠赤外線ストーブというのもあるので赤外線は暖かいというイメージはあると思います。つまり太陽光にある赤外線を弾けば温度が上がりにくくなるということです。例えば黒色は太陽の光を全て吸収して跳ね返さないから黒色に見えているのです。つまり色は跳ね返った光を認識しているということです。ところが、一般的に屋根の素材って黒色とか茶色とか濃い色が多いと思います。そのため屋根が熱を吸収して熱くなります。実際に夏場に黒色のスレート屋根に上ると素手で触ると熱いと感じるほどで60度以上になる場合もあります。夏場のアスファルトが熱いのと同じようなもので60度以上になると時間はかかりますが、目玉焼きが作れるほどの熱さですね。
そこで遮熱塗料は黒色でありながら赤外線だけを跳ね返す性質を持たせた塗料なのです。その秘密は実は「白色」です。白色は黒色と反対で全ての可視光線を跳ね返すので白色に見えています。光の三原色ですね。つまり屋根を白色に塗れば遮熱塗料でなくても実は黒よりは遮熱します。そこで遮熱塗料では黒色に見えながら塗料の目に見えないくらいの大きさで白色の顔料を混ぜているのです。そうすることで表面的には黒色に見えながら白色の性質、つまり遮熱を実現しているんですね。
お客様が遮熱を選ぶ理由は、一番は遮熱による暑さ対策やエアコンの利きが良くなるがメリットとしてあるからなんですけど、私たち現場の人間からすると遮熱塗料を選ぶメリットは実はその材質の劣化を遅らせることができるからなんですね。屋根材も外壁材も痛む原因の一つは「熱」です。熱せられ、冷えるという冷温が繰り返されることで劣化速度が上がっていくのですが、遮熱塗料の使うことで熱せられる割合が減ることで熱膨張を抑制し家を長く守ることにつながることが一番のメリットです。
遮熱塗料は30年ほど前から発売されたのですが、その後遮熱性能を測る規格ができて、塗料の各メーカーともそれぞれの色でどの程度遮熱性能があるかを数値で表していることがほとんどです。同じ遮熱塗料でも色によって遮熱効果は違うので選ぶ際はその辺を確認してみてはいかがでしょうか。
実は最近は外壁等の遮熱塗料もあります。残念ながら外壁用の遮熱塗料を出しているメーカーは多くはありません。なぜなら、今までは、外壁は淡い色(白とかベージュとか)が多いので、屋根のように外壁には遮熱性能が求められてこなかったということもあり需要が少ないという判断で特に大手メーカーは作ってこなかったんですね。ただ、最近の窯業系サイディングはデザイン性が高くなってきて濃い色も多くなってきていますし、窯業系サンディングの唯一の欠点と言っていい蓄熱性が濃い色の場合家を傷める原因になっています。そこを防ぐために淡い色を塗る方法もありますが、せっかくデザイン性が良いのに勿体ないと思われるのであればぜひ外壁用の遮熱塗料を選ばれることをお勧めします。これはエアコン効率的なエコの要素ではなく、家を最前線で守ってくれている外壁自体の寿命を延ばしてくれる効果があるからです。
まだまだ種類が少ない外壁用遮熱塗料ですけど、ぜひ一度ご検討ください。
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こんばんは( ´艸`)
今日は、窯業系サイディングは「どの程度でメインテナンスが必要なのか?」についてです。
実は現場調査をしているとお客様からよく塗装の必要性を聞かれるんです。調べてみると、窯業系サイディングのメーカーが集まって作っている業界団体「一般社団法人 日本窯業外装材協会」によると、メインテナンス開始時期はなんと「7年目」となっています。一般的に10年に1回と言われてきた外壁塗装ですが、窯業系サイディングでは「7年」とは意外に短いですね。これをお伝えすると非常に驚かれます。
しかしこれには理由があるんです。前々回でもご説明した通り窯業系サイディングの主原料は、セメント質と繊維質原料です。この繊維質原料はサイディング自体を軽く作るためと断熱効果を期待して入れられているんですが、逆に熱を貯めやすい性質も持つことになります。そのため、窯業系サイディングは昼間の太陽で温められその熱を夜まで保つ蓄熱性があります。新築時は問題ありませんが、サイディングの表面に塗られた塗料が経年劣化で防水性が失われ始めると、内部に少しづつ水が浸入し始めます。サイディングの中は繊維質ですので、その繊維を伝って水が入り、蓄熱された熱が水を膨張させます。そして夜の間に冷え収縮することを繰り返すことで徐々に亀裂が入ったりサイディング自体が反ってきたりします。一度反ったサイディングは元には戻せないため、表面の塗膜が経年劣化をし始める前に塗装を再度行うのがサイディングを最も長持ちさせるために大切だということです。
また、サイディングで家を建てる際はサイディングとサイディングの間の隙間を目地部分と言いますが、その目地にコーキングを行います。このコーキング材も7年から10年で経年劣化していきます。これはほとんどのコーキング材に含まれる可塑剤という柔軟性を持たせるために入っているものが紫外線で抜けていくことで劣化していくためです。輪ゴムを外に置いておくとボロボロになるのも可塑剤が抜けるからです。サイディングの目地部分にはコーキングの下にバックアップというものが入っているので直接壁内部に水が浸入していくことは少ないのですが、目地部分が劣化すると少しづつ痩せていきます。するとサイディングの断面が外に現れるのですが、サイディングは表に出る面しか塗装されておらず、サイドや裏面は無塗装(つまり防水性がない)なままです。繊維質なので水を吸いやすく、そのことが反りの原因になってしまいます。サイディングの表面の塗料(塗膜)の防水性が残っていたとしても目地の劣化が起こっているとやはりサイディングの反りや亀裂の原因になってしまいます。
サイディングはデザイン性も高く、レンガっぽい見た目だったりおしゃれで色も豊富なので塗替えなんて必要なの?と言われたりしますが、実は塗替えをしないと変形したり亀裂が入りやすく、しかもモルタル壁と違ってその部分だけを修理することが難しいです。もちろん張替はできるのですが、ほとんどのメーカーが10年もすると同じ模様のサイディングは在庫として残っていないことも多く、張替するにしてもそこだけ色や模様が違いということが起きてしまいます。そのため、どうしても早め早めのメインテナンスが必要になるということです。
ただ、ここ最近のサイディングは、表面の塗料の性能を上げたり、光触媒機能などを付けた高級サイディングも出てきています。目地のコーキングも可塑剤を使わないものも出てきていて耐久性の上がっているものも出てきています。一部のハウスメーカーなどはそのような高耐久のものを新築時に使っていることもあるので一概に言えなくなっています。
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