塗装屋さんのマメ知識
岐阜県大垣市の(株)SUNペイントからお届けする、お客様からのお問い合わせを中心にしたマメ知識集です。 塗り替えを検討中の方もそうでない方も、ぜひご覧いただけたら幸いです。
いよいよ業者も決まり着工まで楽しみな時期、「艶の加減はどうする?」というお悩みが発生します。最近はつや消しのマットブラックや、少し艶を落とした3分艶なども人気がでています。
まずお伝えしたいのは、「艶の違いで塗膜の寿命は変わる」ということです。
そこに艶調整剤という添加物を混ぜて、「艶を消す」ことをします。
そもそも塗料は「艶有り」がベースで、艶調整剤を入れる量によってつや消しの加減ができます。
そうすると、その艶調整剤を入れた分だけ、一番分量の多い「樹脂」の量を減らすことになり、これが耐候性を落とす原因となります。
さらに表面的にも見た目の劣化スピードが変わります。
艶調整剤で艶を消す仕組みとは、塗膜の表面に細かい凹凸を作り、光を乱反射させることで「艶が消えたように見せている」ものであるのに対し、
艶のある表面はなめらかであるため、物理的にも汚れがつきにくくなるのです。
塗装工事は高額なだけに、長持ちすればコストパフォーマンスも高くなります。
しかし、色の違いによっても退色のしやすさが違う場合があるので注意が必要です。
おしゃれなつや消し仕様も捨てがたいですが、ぜひ後悔しない選択をしていただきたいです。
外壁塗装の価格は高単価なだけに、失敗したくない、このまま施工して大丈夫なのかな、と完工するまでは不安な気持ちになってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はズバリ!塗装屋が教える、塗り替えを失敗しないポイント!についてお伝えします。
まず大切なのは、「自分たちに合うものを選ぶ」ということです。
「選ぶ」のは、①塗料、そして②業者 です。
①塗料を選ぶ
・どこを塗るのか
・どんな機能を求めているのか
・耐候性はどれだけほしいか
・どんな色にしたいのか
これにより、予算に合わせて適材適所の塗料、そしてオプションや機能性のある塗料、耐候性があり長持ちする塗料、納得のカラーを選ぶことができます。
カラーの選び方については以前の投稿、もしくは弊社ウェブサイトhttps://sunpaint-gifu.comを参考にしてください。
そして、②業者を選ぶ
・予算に応じた適正価格の提案をしてくれるか
・塗料や施工の知識がきちんとあるのか
・安心して施工してもらえる信頼はあるか
・担当者との相性は良いか
どれだけ住まいに合った塗料を選んでも、手抜き工事をする業者ではせっかくの性能が発揮できません。心から納得できる仕上がりにするためには、信頼できる業者選びが必要不可欠です。
つまり、塗料も業者も、しっかりと見極めて選んでいく必要があります。
一人でも多くのみなさまの塗り替えが成功することを願っています。
近年、平屋の住宅も人気があり、お客様との会話中に「足場工事代がかからなかったらいいのに・・・」というお声もあります。
そこで今回は、足場工事の必要性についてご紹介します。
建物の工事現場では、ほぼ必ずといっていいほど足場が組まれ、全体にネットがかけられています。
足場は施工終了とともに解体されてしまうものなので、一見、お客様にはメリットを感じにくい工事かもしれません。
さらに足場工事代は金額も大きいので、「うちは平屋だし、ハシゴで施工できないのかな」そんな声も聞こえてきそうです。
ではなぜほとんどの現場で足場が組まれているのでしょうか。
それは、「労働安全衛生法」という法律で、「高さ2m以上の箇所で作業する場合は作業床が必須」と定められているためです。
これにより、戸建て住宅であれば平屋であっても2mを超えてしまうため、足場の架設工事が必要となります。
屋根の塗り替えはなく、外壁のみの塗り替え、というお宅同様です。
足場をかけるメリットは他にも、
・不安定な足元で作業をすると危険が伴う
・美しい仕上がりのためにも安定した場所で施工する必要がある
・足場にメッシュシートをかけることで、近隣への飛散防止の役割になる
などがあります。
安全かつ安定した場所で施工できることが、仕上がり第一のプロの職人にとって重要なのです。
「保険を使って塗装できます!」が危険な理由
こんにちは。前回の助成金といい、少しお堅い内容が続きますが、先日、保険のスペシャリストとお会いした際こんなお話が・・・
「最近、火災保険を無理矢理使って、外壁塗装を契約する業者が横行していて困っているんだよね・・・」
実際に、SUNペイントでも火災保険対象の施工を適正に行っていますが、同じ塗装業として許せない気持ちになりました。
なぜかというと、保険金を不正に使った工事は、100%施主様の責任にされてしまうからです。
そのカラクリはこうです。
①チラシや電話等で「自己負担0」「値引き」の塗装工事をアピール(中でも訪問業者が特に多いです)
↓
②強引な契約(「今ならお安く」や「早くしないと家が大変なことになる」と急かしたり、契約できるまで長時間居座るなど)
↓
③強引な理由付けで工事を進める
契約してしまうと、どうなるのでしょうか。
<保険金を強引に利用した場合のリスク>
・施工予定の部分が保険対象として認められるかわからないのに契約をすると、結果的に対象外で予定金額以上の支払いをする可能性がある。
・業者に斡旋された工事であっても、契約主である施主様が全責任者となる。業者はあくまで「施主様からの依頼」を貫いてきますので、責任逃れをされてしまいます。
・「ここもついでに先日の台風のせいにしてしまいましょう」など、うその理由で保険金を請求すると、保険金詐欺になってしまう可能性がある。
そして、いかなる場合でも、「責任は契約した施主様」となるわけです。
日本損害保険協会のデータ(2020年版)によると、トラブル相談は10年前から24倍になっており、特に訪問業者による70歳以上をターゲットにした手口が多いそうです。
詳細はこちらをご覧ください。⇒日本損害保険協会「保険金が使えるという住宅修理サービスのトラブルにご注意」
訪問業者への対応策はこちら⇒*塗装屋さんのマメ知識④*「ピンポーン!!」突然の業者訪問!そんな時どうする?
優良業者であれば、決して強引にではなく、適正に火災保険の説明をしてくれるはずです。
塗装のプロ、保険のプロであれば、その現場を見れば大体の原因は推測できます。保険を悪用する業者は営業のプロであっても、お客様にリスクを負わせる存在となります。
塗装に限らず、住宅修理やリフォームに関して、「保険金が使える」という勧誘を受けた場合は、必ず契約前にご加入先の保険会社にご相談ください!
「調べてよかった!」みんな知りたい助成金・補助金について
こんにちは。
今回は弊社のお客様によく対応させていただく、塗り替え工事の「助成金・補助金」について、
支援事業の種類から申請のながれまでをお伝えします。
まず、令和3年5月現在で、国・岐阜県において住まいの塗り替えが対象となる助成金・補助金制度は設けられておりません。
そのため、お住まいの各自治体の制度を確認する必要があります。
また、支援の内容は年度ごとに更新されています。
・昨年度は実施したが、今年度は実施しない
・申し込みが多く抽選となる
・先着順 等
1.助成金・補助金事業の調べ方
・各自治体に直接問い合わせる(窓口や電話等)
・インターネットで検索する
・信頼できる地元の業者に問い合わせる
インターネットで検索される場合、地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト を活用されると便利です。
また、一括見積りサイトで、自治体や住宅情報を入力するとAIによる自動応対でやりとりする流れになりますが、最終的には支援情報ではなく、電話番号等の個人情報が抜き取られてしまう可能性が高く、営業電話がかかってくる恐れがあります。
手間はかかりますが、上記の方法で、ご自身の手で調べていただくことを強くオススメします。
2.塗り替えにおける助成金・補助金の種類
塗り替えに係るものに、
・省エネ化住宅改修
・空き家改修
中古住宅取得時の塗り替えには、
・3世代同居・近居
・子育て世帯
を対象にしたものがあります。
省エネ化住宅においては、断熱材の使用等、高性能建材を用いた改修の支援が主となりますが、中には「耐熱・遮熱塗料」を使用した塗り替えも対象としている場合があります。
また、還元方法は、承認がおり、完了報告後に振込みされることがほとんどですが、自治体内で使える金券を支給している自治体もあります。
3.助成金・補助金制度を使える条件
支援事業や自治体によって条件は様々ですが、
・住民台帳に登録がある
・税金を完納している
・対象物件の所有者である
・市内または県内の業者が施工する
さらに、居住年数、住宅取得日からの日数制限、〇〇円以上の工事金額、等さらに細かく定められている場合があります。
4.助成金・補助金申請のながれ
①お住まいの自治体で助成金・補助金対象となる支援事業があるか調べ、申請条件がクリアできることを確認する
②条件に見合った、信頼できる業者に見積もりを出してもらう
③自治体に申請書を提出
④自治体から承認がおりる(交付のみ。給付は完工後が多い)
⑤施工開始
⑥完工後、自治体に完了報告書を提出
⑦助成金・補助金が支給される
助成金・補助金の支援事業は塗り替え工事に関わらず、交付決定後に施工することが必須条件となります。その場合、着工後の申請は認められておりません。
②の見積もりの時点で業者に相談しておくことでスムーズに申請が行えると思いますので、決して着工を急がない事が大切です。
地元の信頼できる業者選びは、以前のマメ知識*塗装屋さんのマメ知識③*「施工するのは誰?」塗装業者の種類と特徴 を参考にしていただければ幸いです。